施工中の土壁と断熱間の温湿度はどういう変化をするのか?

これまでいろいろ実測をしてきた結果、「日常生活における水蒸気では、土壁と断熱間で結露が原因で腐朽に至る可能性は低い。」という結論に至っています。

これは、やはり土壁の保水性能が高く、水蒸気が断熱材に至るまでに土壁が吸ってくれているのが要因のようです。

チリ際やどこかの隙間から水蒸気が入ったとしても、壁の中に土があるため、そこで水蒸気を吸ってくれるのでしょう。

ただ、それでも、土壁に断熱材を充填することで内部結露しないのか?腐りにつながらないか?と不安に思う方が多いようです。

こうなると、やはり自分で実測して、自分の目で確かめるしか無いのかと思います。

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今測定しているのは、施工中の土壁と断熱材間の温湿度です。

荒壁を塗ったあと、羊毛を充填し、構造用透湿面材で蓋をしたあと、本当に水蒸気が溜まって結露&腐朽に至るのかどうか。

さらには、中塗りと上塗りをした際、どういう温湿度変化をするのか、自分自身の目で確かめたいので、工事中にセンサーを仕込んでみました。

設計上もシミュレーション上も、私がいつも採用している壁構成と仕様であれば内部結露は起こりにくいという確信は得ていますが、他の方に説明する際には説得力がないので、きちんと測っておこうと思います。

 

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荒壁は良い感じで乾いています。この状態で、中塗りと上塗りをします。