2020年度、大学2年生の環境工学オンライン講義全15回が終了。オンラインの忘備録をまとめました。

2020年度の環境工学の授業は、15コマ(1コマ80分)を担当することになりました。前年2019年度は、6コマだったので9コマも増。さらには、コロナ禍で急遽、オンラインに変更!!!設備も色々そろえることになってPC回りがグチャグチャでした。

11月末から2021年1月上旬まで、毎週木曜日に授業をしていたので、日曜日は、ほぼ資料作りにつぶれてしまいました。。11月からブログを更新していなかったのは、実は、これが理由。ハードすぎてブログ書く気力がありませんでした。。

とりあえず、今後用に備忘録です。ブログにするするつもりでしたが、書き始めたらどんどん増えてきました(笑)

オンライン講義に向けてPCセッティング

初めは、大学に出向いてオンライン講義をすることになっていたのですが、大学の事情もあり、自宅&事務所で講義をすることになりました。まあその方が慣れているPCを使えるのでよかったです。せっかくなので、講義用に色々買い足してセッティングしてみました。次の通りです。

サーフェスプロ7を購入しました。サーフェスペンとサーフェスマウス、キーボードのセットです。サーフェスは、type-Cとtype-Aの端子が1つずつしかついていないので、まずは、有線LANがつながるようにtype-A接続のHUB+LANを買いました。外部モニターへの接続は、type-C-HDMIの変換ケーブルを持っていたのでそれを使用しました。とりあえずこれで準備は完了です。

<接続方法>
・type-CにHDMI変換ケーブルを差して、外部モニターを接続。
・type-AにUSBハブを接続し、有線LANに接続。
・USBハブに、外部カメラと省電力外付けハードm2.SSDを取り付け。※普通のHDDは電圧不足で取り付けできず・・。
・マイク付きイヤホンをサーフェスのイヤホンジャックに取り付け、マウスとペンをBluetoothで認識させる。
・仕事で使うPCを横に待機させて、いざ授業。

授業で使用する動画やエクセルデータは、外部モニターデスクトップ上に置き、ダブルクリックするとサーフェスの画面で起動するようにしました。サーフェスの画面を「画面共有」しておけば、共有の切り替えもいらずスムーズにスライドと動画を紹介できます。ブラウザは、いつもは使っていないエッジを使いました。初期設定のままなので、履歴が覗かれてしまう心配もありません。カメラは、上下のモニターの間にセットしたので、カメラ目線を意識できました。サーフェスは、水平に近い角度でセッティングしていたので、顔がうまく写らず、外部カメラ必須でした。

ZOOMのチャットと参加者リスト、顔写真は、デュアルモニターに表示させました。顔写真は、顔出しなしなので、静止画や名前しか表示されませんが、ないよりマシでした。授業は、ひたすら独り言タイム。生徒の反応もわからず、説明しまくるというもの。個人的には、自分本位の講義だと思ったよりいけます。生徒の反応を見て授業を切り替える先生はしんどい様です。

録画データは、大学のクラウドを利用するので、こちらのPCで容量を確保する必要はなかったです。90分×2コマの授業で、約1GBでした。背景は、遠近感があるバックの方が自然な感じがしたので、ルワンダに旅行した時の風景写真を使っています。

  

それにしても、サーフェスのペンは便利ですね。画面に文字と図が書きやすいです。打合で、PDFを表示させて、ペンで描き・マーキングしながら説明もできるので、これはなかなか便利な発見でした。

モニターとキーボードが外れるのが便利なのか疑問で、サーフェスを買ってしまったのですが、しばらく、「失敗したかな・・・。」と後悔していたところ、その良さを発見!今では、実務の図面チェックは、サーフェスペンで描きまくり消しまくりです。ホワイトペンが思った以上にすごく使いやすいです。

そういえば、授業の最後2回は、WEBカメラのマイクが授業を3分ほど残してエラーで反応しなくなりました。先日も、会議で不定期にエラーになるので故障したのかもしれません。6月頃に買ったのに早い故障です。需要が多すぎて在庫切れを起こしていた時期の購入だったので、まあ色々ありますね。。。

 

オンライン授業を終えて

講義は、私が設計した住宅の事例と外皮計算や省エネ計算の説明・演習を紹介しました。プロ向けにお話ししている内容をだいぶんやさしくして説明しました。資料は、他の講義より豊富にあったようで、それなりに評判はよかったです。実際、全資料の内、50%はもともとあった資料で、50%は新しくつくった資料です。

講義内容は、計算問題が少し難しく、話が早い!との声があったので、改善しないといけないところもありました。オンラインで顔出しなしだと、計算しているのか、考えているのか、終わっているのか、全くわからず・・・。この辺は、対面の方が生徒の様子をつかみやすかったかもしれません。入学してから1年半ほどの学生ばかりだったのですが、まだまだ知らないことが多いようで、もう少し基本的なことから始めないといけなさそうです。授業で、断熱材をたくさん紹介したら、「そんなにいっぱい断熱材があるんだ!」と驚いていたことに、こちらも驚きました。そういえば、実務者でもスタイロしか知らない人がいたので、まあ、それはそうかなのかもしれません。。

授業の評判は、アンケートを毎回、GOOGLEフォームでとったのですが、そのアンケートの内容がとても温かくてよかった。あのアンケートは、先生のモチベーションをあげてくれるので必須ですね。素直に言いこと書いてくれる生徒が多く、次の授業資料を用意するのが楽しくなりました!学生が、本当に思ったことを書てくれているのか、単位ほしさにいいこと書いてくれているのかは不明ですが、どちらにせよ、先生側のやる気を出させてくれることには間違いなしです。ごく稀に、するどい質問をする学生もいるので、こちらがなるほど!と勉強になることもありました。

アンケートの中で一番多かったマイナスの指摘は、「2コマ連続は集中力が切れる!」というもの。2020年度は、演習をしたいので、対面の2コマ連続にしてもらったのですが、オンラインになって裏目にでてしまいました。2コマ連続のオンライン講義は、やり方見直さないといけないです。。2コマ目に演習をしたとして、何も反応しないと、学生はみんな寝ているんじゃとこちらは錯覚してしまうので、チャットで質問してもらい、口頭でみんなに聞こえるように回答をしていました。ただ、徐々にチャットで質問する生徒も減っていく傾向があり・・・・。なかなか難しいところです。

 

授業内容:意匠設計者の視点で通風と換気を考える!

今回は、コロナ禍ということもあり、順番を入れ替えて、最初の授業で、通風と換気の話しをしました。

少し、内容を紹介します。

授業で紹介したスライドです。風を視覚化したサイトですが、世界の温度や湿度なども表示されるので、見ていて飽きないです。WEB上でこんなリアルタイムなプログラムつくれる時代になったのがすごい。

町家の環境を図示してみました。暖かい空気は上にあがり、冷たい空気は下にさがるという話をするために作ったのですが、自分自身、京町家の仕組みが整理できてよく理解できました。

 

ついでといってはなんですが、空気集熱暖房も図示しました。

 

通風と換気の違いを、換気回数に置き換えて説明しました。2時間で家の中の空気が入れ替わるのが24時間換気の必要性能。冬期のコロナ過の目安にもできそう。一方、通風は、微風でも涼しいと感じることはあると思うのですが、省エネの評価は換気の10倍以上の通風量が必要。

 

換気回数0.5/hの計算もしてみました。気積という名称も始めて聞く学生がいました。こうして図示して整理するとイメージしやすいです。濃厚接触者の定義が、「1m程度以内で15分以上接触」とあるので、約15分で家の中の空気が入れ替えるためには、どのくらいの気積になるのかを逆算してみました。

 

扇風機や天井扇は、どのくらいの風量があるのかも調べてみました。レンジフードと比べると、なかなかの差があります。換気扇をつけるのと、扇風機や天井扇を回すのとだと、これだけ風量が違うので、コロナを吹き飛ばす・排除する目安にもなりそうです。

 

最後に、無料シミュレーションアプリを紹介しました。スマホでできる簡易通風シミュレーションです。動画になるとわかりやすいようですね!

学生は、シミュレーションに飢えていました。もっと、コンピュータ使っていろんなことをやってみたいようです。

  

以上、講義の紹介でした。

来年度も講義の依頼があれば、改善して臨みたいと思いますが、教え方へたっぴなので、もう依頼ないかも・・・・。(笑)