家の耐震性調査。耐震診断をするための耐震要素をチェックします!
当事務所では、耐震診断は、設計依頼を頂いてから行う場合、又、インスペクションの段階で行う場合の2種のルートがあります。今回は、全体的な状況をつかみたいということで、耐震性能の数値化はせず耐震要素だけの確認を行いました。
まずは、床下にもぐった際にコンクリート基礎の鉄筋の有無を確認します。人通口部から鉄筋がでているとわかりやすいのですが、見渡した所、そんな形跡もなし。鉄筋探知機で測ったところ反応もなく無筋のようでした。
小屋裏に進入し接合金物の確認です。束は、ホゾ差しかつ、カスガイで接合。昔ながらの接合方法です。耐震改修時は、屋根面で水平構面を取ると束まわりに耐力壁を設け、かつ、補強金物も必要になってくるので、今回は、軒桁面に水平ブレースと火打梁を入れることにしました。
梁には、ところどころですが、火打梁がついていました。端部は、梁と一体になるように金物で留められています。
小屋裏に潜ると、筋かいを発見しました。筋かい端部は、金物で固定しているのではなく、釘留めのみです。
壁の耐力要素は、ラスボードとベニヤ板が確認できました。水平梁まで到達している箇所や天井材でとまってる箇所などさまざまです。竹小舞土壁はありませんでした。
鉄筋探知機で基礎コンクリ―トの鉄反応を確認します。養生テープを張り反応があった箇所を順番にマーキングします。鉄筋が入っていれば、等間隔に反応があるのですが・・・。いまいちな反応。アンカーボルトは入っているようですが、やはり無筋コンクリート基礎のようです。。
ということで、耐震診断を行う要素の確認を行いました。耐震要素を把握するには、小屋裏や床下の調査は必須で、かつ、センサーで測って診断の精度を増します。
壁量は、手持ち資料に壁量の位置や長さを書き記し、設計依頼をいただいてから耐震診断を行うことになります。
次は、断熱性の診断につづきます。