さて、前回のつづきです。

シミュレーション条件は同じです。
条件を固定し、Q値を0.5(赤) 1.0(橙) 1.9(黄緑) 2.7(水色) の4種で自然室温が何度になるかシミュレーションしてみました。

初期室温は、夏なので28度に設定しました。この温度から上がるのか、下がるのかを経過を見れればと思います。
(初期室温は、それぞれ変更できるのですが、あえて全て28度にしています。)
あと、軒や庇の効果を考慮するため、集熱×20% とし、集熱量を低減しています。

こちらが夏の結果。

20131010_855999
結果は、ほんと?と思うようなデータですが、全データ同じように温度が上がり続けます。いくぶん、Q値性能が悪いほうが温度域が低くなるような感じがします。

ちなみに紫のラインは、床下の温度なので、集熱が0の状態です。日射遮蔽を完璧にし、集熱が0の状態にならないと、こういう温度域にならず、夏は日射をいかに0に近づけるかというのがポイントになりそうです。
先ほどのグラフだとそれぞれの差がよくわからないので、何度で安定をするのかを調べるため、同条件のまま初期温度を変更してみました。
20131010_856097

結果は、
Q値0.5(赤)44.0 ℃で安定
Q値1.0(橙)38.0 ℃で安定
Q値1.9(黄緑) 33.0 ℃で安定
Q値2.7(水色) 32.0 ℃で安定

Q値を2.7から10程度に変えても、平均値は、30~31度程度でした。

Q値0.5がすごい悪い性能の家をい印象を持ちそうですが、家を閉めきった、窓をあけない状態でのシミュレーションになるので、実際とは少し違ったデータとなっていそうです。

気になるのは、Q値2.7ぐらいを境にQ値が小さくなればなるほど、温度差が大きく変化します。この温度上昇率は、Q値をどのくらいにするか判断する重要なポイントとなりそうです。

(2013.10.11 Friday BLOGより移管)