稲荷山黄土、中塗り土、京土、本聚楽土を見比べてみた。

先週、兄のトラックに積んであった土の写真を撮影。
よく見ると、土の色目が微妙に違います。

稲荷山黄土です。黄色が強い。

 

中塗り土です。少し粗い土が混ざっています。黄色い袋といえば、中塗り土。

 

この土は、兄が、京土と言っていました。中塗土を振るったものっぽいです。中塗り土よりは細かめの土です。

  

最後が、本聚楽土です。3厘目通し。

細かな材になるほど、フルイを振るっても少量しか取れないので、高価な素材になります。

 

 
そういえば、「中塗り土仕上」と、「切り返し仕上」がごっちゃになっている人が多数いるようです。

 
「中塗り土仕上(中塗り仕上)」とする場合は、中塗土に中塗スサ、水、砂を混ぜ、一度だけ塗って終わり。この塗り方は、「今、お金がないので、将来、上塗できるようにしておこう」という塗り方。大昔の町家の壁なんかがこの仕上だと思っています。
 

一方、「切り返し仕上」は、中塗りをしたあと、すぐに(次の日とか)フルイ土にヒダシスサ、水、砂を混ぜて塗るやり方。
壁をじっくり見ると違いがわかるのですが、中塗りで仕上たようにみえるので、左官職人しかわからなさそう。

左官職人さんは、詳細な説明はしない?ので、設計者が、「中塗り土仕上」と、「切り返し仕上」の違いがわからなくなっていことが原因のような気がします。。