法隆寺を見学してきました。南大門の土塀と民家の土壁の様子。
先日、法隆寺を見学してきました。斑鳩(いかるが)めぐりです。
これが南大門です。
土塀が門に向かって少し跳ね上がっています。
国宝です。土塀もしっかり確認しました。
土好きなので、いろいろなところを見てわるのですが、南大門の塀は、特に、雨による痛みが少ない。おそらく、足元を石にし、庇があるおかげで、跳ね返りの雨水が壁にあたらないでしょう。400年以上もたそうと思う配慮が行き届いている結果ですね。
そして、法隆寺金堂と五重の塔へ。写真の右にある建物は、中門です。左手から中に入ることができます。
境内の地図です。
西院伽藍、大宝蔵院、東院伽藍の3か所は、有料で見学できます。
金堂と五重の塔です。
境内のどの部分の土塀だったか忘れましたが、やはり、足元は雨水で土が剥がれています。めくれるような剥がれではないので、徐々に削れたような跡になっています。土と土は、しっかり喰らいついているのでやはり愛称は良いですね。
東院伽藍へ行く途中の土塀。
縦の目地は、見切りっぽい。水平のラインをつけるときに、一気に何十メートルも施工できないので、わざと等間隔に縦目地を入れていそうです。その目地が思ったよりアクセントになっています。
そして土塀の足元は石です。長持ちさせるために、自然にこういう仕様になっていったのでしょうね。
目地の拡大。
中宮寺門跡の塀です。
白のラインは、漆喰です。足元は、石が二段積まれています。状態をみると、石二段だと雨が跳ねるみたいですね。塀のすぐ下がモルタルっぽいのでその影響もありそうです。
目地の拡大。漆喰がしっかり喰らいついています。土を乾かしてから漆喰の目地をつけた場合、めくれてきそうなので、この目地は追っかけてつくったような印象です。これが手間をかけた良い仕事なんでしょうね。。
一方で、すぐ横の塀は、目地のところからはがれ、それぞれの面が浮いてきています。
やはり、漆喰の目地が雨水対策としてポイントなのか。これが喰らいついているかどうかで塀の持ちが変わっているような印象です。
付近の町家を見ていたところ、土壁が朽ちている建物を発見。数十年メンテがされていないようですが、自然に還るような印象で、そんなに悪いイメージはありません。
竹小舞土壁の様子。土が剥がれて、竹がむき出しになっています。
土が剥がれると、藁スサも自然に風化し自然に還っています。
木小舞土壁の展示があるのかと思っていたですが、どこにもそれっぽい展示はありませんでした。
見過ごしたのかもしれないので、次回、リベンジしたいと思います。