潜熱蓄熱材(PCM)を珪藻土や漆喰に混ぜて塗ることで蓄熱効果を期待する。

最近、色々なメーカーが研究している潜熱蓄熱材。略してPCM。

PCMは、Phase Change Material というらしいのですが、左官材料に入れるPCMは、ただの粉に見えます。

顕微鏡で拡大すると、カプセルの中に、潜熱蓄熱材が入っているそうです。下図がイメージです。

PCM

カプセルの中の潜熱蓄熱材が、ある温度域で融解・凝固することで、熱を維持してくれるという素材。

アイスノンみたいな商品と言えば、わかりやすいのかもしれません。(正確にはアイスノンとは別物みたいですが。。)

 

さて、このPCMを漆喰や珪藻土など左官材料に入れて混ぜあわせると、薄塗りの壁でも蓄熱効果を発揮することができるという、なんだか凄そうな材料です。

具体的には、高気密高断熱住宅におけるオーバーヒート対策などで使えます。

高気密高断熱住宅を造っている方には、嬉しい素材なのでしょうね。

 

私の場合、土壁を厚く塗っているので、土壁の蓄熱効果にPCMの蓄熱効果が加味されることになります。ただ、これだとPCMの効果なのか土壁の効果なのかわかりにくいので、今回は、土を塗っていない石膏ボード下地の部屋に、PCMを混入した珪藻土の薄塗り仕上げを実践することにしました。

 

実際に、どういう風に使うかというと、

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これが、潜熱蓄熱材-PCMです。見た目は、ただの粉。なんとなく、うま味調味料に似ています。

 

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これを、左官材料に混ぜていきます。

 

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練りあがった材料を、石膏ボード面に塗っていきます。

PCMがたくさん入るほど、蓄熱量が増えます。

 

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拡大するとこんな感じ。これで完了です。

PCMは白色なので、直視してもPCMが入っているかどうかわかりません。

 

さあ、どのくらい効果がでるでしょうか。追跡調査をしてみたいと思います。