腐朽が進む家をいかに治すのか?@有松の家
有松の家の設計がスタートしました。
すでに、数ヶ月も前から色々と検討を重ねた結果、ようやく前に進みそうな感じですので紹介をしていきたいと思います。
有松は、愛知県名古屋市にあり、有松絞りでも有名な地域です。
今回の敷地は、伝統的建造物群保存地区になるため、文化庁や役所とのやりとりが必要です。
なかなか大変なプロジェクトですが、気合入れて進めていきたいと思います。
さて、家の中に入ると、まずはこの部屋が目に入ります。
すでに人は住んでいないとのことで、家具やダンボールなどがホコリまみれです。
この梁は、蟻害にやられてしまっています。
雨漏りが原因ですね。
これもうまく治さないといけないのですが、さてどうするか。
小屋裏です。
土壁ですね。思ったより白っぽい。
小屋裏の野地板です。
瓦は、土葺のようです。
構造材を生かす予定ですが。。
ちょっと、どうしようかと考えてしまいます。
こちらは、ベネチアにある建物の天井です。
2月にベネチアに行った際、補修の方法を聞いたのですが、元の材と補修をした材とわかるように改修をするそうです。
こういう補修の考え方も大切そうです。
この屋根は、雨漏りリスク大。
大雨の際は、あぶなそうです。ってすでに漏っているか。。
屋根をうまく掛け治さないといけません。
こちらは、離れ です。
荒れ果てているように見えますが、建具などは、うまく修理をしたら使えそうです。
さらに大変なのが、この地域は、準防火地域なんです。。
文化財として修復しないといけないのに、防火戸が必要になってしまいます。
さて、どうすればうまく解決できるか。悩みはつきません。。
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