住宅医スクール東京、大阪で講義!防露計算をしていない方が多い??
先週末は、住宅医スクール東京と大阪の2016年度の初講義でした。
「木造建築病理学の実践、住宅医による木造住宅改修事例」というテーマのお話。
9日東京、11日大阪と連ちゃんです。
受講生は、毎年度そうですが、とても熱心です!
今年は、特に若い方が多かったような気がします。
今年は、4会場での講義となりましたので、6/29広島、7/9熊本と続きます。
ただ、講義内容は、大阪と東京は同じなのですが、広島と熊本は違う物件の紹介をすることになりました。
広島と熊本ではお話しませんので、一部だけ紹介します。
今回は、特に防露に関して、少し多めにお話しました。
講義の最中に、防露の計算をしているかどうか手をあげてもらったのですが、40人ほどいるなか、3人ほどしか手があがらず。。
はずかしいだけなのであれば良いのですが。。
下図は、内外真壁の土壁の貫で結露しやすいかどうか計算した結果です。
青と赤の線が交差しないので「内部結露は起こりにくい」となりました。
下図は、土壁にフェノールの断熱材を外張りしたものです。ただし、熱橋有り。
その上から、構造用合板を張りました。
耐力は、所定の耐力ができることを実験済みです。
結果は、こんな感じです。
フェノールや合板で塞いでも、案外いけます。やっぱり計算しないといけませんね。
ちなみに、土壁とフェノール間で内部結露が起こっているかどうかも実測済みです。
計算やシミュレーション結果だけでなく、実測も行うと説得力が増します。
最後に、
先週、少し気になったので計算をしてみました。
モイス+GW+モイスという仕様。防湿フィルムをいれない仕様。
結果は、NGがでませんでした。
5地域になると条件が厳しくなるので、やってみると、ギリギリですがセーフ。
フィルムなしでも、案外いけました。
現実、大丈夫かどうかは、実測データがほしいところです。。。
防湿フィルムを貼って気密テープで隙間を塞ぐというのは、長期で考えると大丈夫なのか?と思っている方が多いと思います。
フィルムを入れない仕様は、実測をきちんとして、問題なかったといえる結果が広まっていくとうれしいですね。