土パッシブ温度比較4種類。土を使ってパッシブデザインしたら温度はこんな感じになった。

今、依頼を頂いているお宅の室温シミュレーションをしてみました。断熱性能は、住まい手希望のUA値(Q値)です。当然ですが、土壁の家です!!

 

冬期の土パッシブ温度比較

冬期に一番寒い外気温の時でシミュレーションをしたところ、赤のラインになりました。土壁を使ってパッシブデザインに心がけると、6時頃の自然室温は13度ぐらいかな。

土壁を取りやめると緑のラインです。日中は室温が高くなるので、これはこれでいいけれど、22時以降に室温が赤ラインより下がってしまい、朝の9時頃まで赤ラインより室温が低い。でもやっぱり、温度差が小さい土パッシブがいいかなー。

土壁ありで、パッシブなしが橙色です。土壁だけ採用した家で、パッシブデザインができていないと、こんな温度域。やっぱり室温低くなります。。パッシブデザインをしっかりしないとダメですね。

 
夏期の土パッシブ温度比較

夏期は、こんな感じです。先日、実測したお宅のデータと同じぐらいの温度域に設定しシミュレーションしました。赤ラインが今回の住宅。まあ、いい感じです。

パッシブデザインできている方が室温が低くなることがわかりました。土壁がある土パッシブと、土壁がないパッシブデザインとだと、若干ですが温度差が違います。

 

まとめ

土パッシブの室温シミュレーションを4種ほどしてみましたが、パッシブデザインを意識すれば室温がそこそこ変わることがわかりました。かつ、土壁があれば、温度差が小さくなりました。土パッシブは、前から提案している通り、体が休まる寝室を最優先。寝ている時は、室温コントロールがしにくいので、温度差は小さくするのがいいと思ってます。UA値やQ値は、断熱材を付加し、窓の熱貫流率を向上させれば、おのずと熱損失は減っていきます。断熱は、費用さえかければあげることはできるので予算次第。。

最近は、UA値やC値を競い合ってますが、そろそろ頭打ちで、どこの建築実務者も50歩100歩になりそう。それよりも、パッシブデザインのバランスがものすごく重要になってくるのではないかと思っています。