耐震等級3を取る場合、断面欠損を考慮するかどうかで梁のサイズがかわる件
住宅医協会のコラムでなかなか良い記事がでていました。
例えば、写真のような場合、梁に欠き込むので梁の断面がおのずと小さくなります。断面欠損をきちんと見込んで梁のサイズを決めていればいいのですが、単純に、梁のサイズだけで構造計算をしている方もいるようです。欠損を見込まず計算すれば、梁断面は小さくできます。この欠損を見込むかどうかは、設計者の判断によるようなので、耐震等級3が取れているからといっても安心はできませんね。
こちらは、リフォーム事例です。
梁に間柱欠き(間柱を梁に取り付ける時の欠き込み)が入っている場合、当然、梁の有効断面が小さくなります。間柱が入るので安全と思いきや、実は、下が出入口で荷重が受けられない場合も多々あります。写真のように梁の上下で間柱が欠かれていることもあります。。合計で20mmぐらいは断面が小さくなっていそうです。おまけに柱が2本ものっています。じっくり見るととても気になる構造体でした。
新築の場合は、間柱欠きアリかナシかと聞かれると、私は、やはり、ナシを選択するかな。
でも、
「耐震等級2だけど”適切に”断面欠損を考慮している vs 耐震等級3だけど”適切に”断面欠損を考慮していない」
どっちがいいのか、悩んでしまいました。。
当然、耐震等級3で断面欠損を考慮しているのがベストですが、そうした計算をしている設計者がどのくらいいるのか。
断面欠損とその低減係数については、住宅医協会のコラムがとても勉強になります。参照ください。
50年、100年後のリフォーム時にも対応できる梁サイズにしておけると良いですね。